視察報告(金沢市・輪島市)

 6月前半に目黒区議会で金沢市、輪島市の行政視察に行ってきました。

輪島市では市議会を訪問し、復興の現状をうかがいました。職員自らが被災しているため、本人やご家族の都合で退職希望も多く、今までに76人が退職したため慢性的に人手不足となっていること、地震の後に起こった豪雨災害で復興に遅れが出てしまっていることなど、報道されていること、現地でなければ聞けないこともありました。仮設住宅なども整い、避難所はすべて閉鎖されたそうですが、不便はあっても人のぬくもりがあった避難所に戻りたいという人も少なからずいるそうです。日々の生活では意識していなくても私たちはコミュニティをよりどころにしているのですよね。目黒でも、やはりコミュニティ活動の支援は大切だと思いました。

 がれきが撤去され、何も無くなってしまった朝市通りもバスから降りて見てきました。

ここに前と同じようににぎわいが戻ってきてほしい、けれど、事業者の高齢化や資金不足など課題はたくさんあります。輪島塗などの伝統工芸はぜひ支援して守ってほしい。飲食などを通じた応援消費で地域のにぎわいが戻ってほしい、そんなに簡単にはいかないと思うけれど、できることをやっていきたいと思いました。

 輪島、金沢の後、「おらっちゃ七尾」で被災した家の片付けを手伝ってきました。ここは市民が運営しているボランティア団体で、助成金は一年の活動費の一か月分程度しかなく、ほとんど寄付で運営されているそうです。支援を待つ人は常にいて、だいたい2週間ぐらい待たなければならないと聞きました。私は被災地のボランティアは初めてだったのですが、少しでも助けになるなら今後も継続して入りたいと思いました。

 振り返って、目黒区で災害が起きたらどうなるのだろう、家は?仕事は?食べものより水の確保、そして安心して眠れるところ、トイレ...。まずは寝室やリビングなど普段過ごす部屋の安全対策が一番かな、などと考えていました。災害について家族や近所の方と話しておくことも大切ですね。目黒・生活者ネットワークでも訴えてきた、災害対策基金のための条令が今年の2月に制定されました。災害が頻繁に起こる昨今、都や国を待たずして区の判断で被災者支援などができるようになり、一歩前進しました。