2025.2.15国政フォーラム
東京生活者ネットワーク主催の学習会「生活者の政治、これからの課題」と題した政治学者の山口二郎さんの話を伺いました。
国政では与党が過半数を割り、国会運営は野党との政策のすり合わせが必須となりました。今後生活者ネットワークが目指す生活に根ざした政治とはどうなるのでしょうか。
まず生活者政治の歴史は1970年代、反原発、自然保護、フェミニズムなどの政治運動から出てきた概念であること、振り返ると経済的豊かさが前提であったのではないかという話を伺いました。一億総中流と言われた時代から格差社会に変わり、シングルマザーなどの社会的弱者が可視化され、生活がしにくいと感じる人が増えています。現役世代は多忙で、市民活動の担い手は高齢化し、継承が難しくなってきていると感じます。また生活支援政策の乱発は世代間と地域間の格差や分断を生んでしまったこと、必要に応じて受け取り、能力に応じて負担するという公平と平等が重要だということを伺い、何でも無償化していくことの危うさもあるのかなと考えさせられました。
私は、人々が生きづらい世の中にこそ、生活者ネットワークが続けてきた活動の意味があると考えます。私たちはコミュニティ活動を活発に行い、暮らしに直結する課題を解決して暮らしを良くする、例えば環境負荷の少ない石けんを公共施設で使う、インクルーシブ教育を進める、水道水の安全性を求める、公園やみどりを増やす活動、介護職の処遇改善など、たくさんの提案をしてきました。
政治の本質は人々を幸せにすること、それに向けて今後も地域の課題に取り組んでいきます。


小松久子(杉並)・岩永やす代(国分寺・国立)・高岡じゅん子(世田谷)