回収衣料の行方 ナカノ株式会社視察

繊維リサイクルや製品製造を行うナカノ株式会社では、市区町村などで回収された衣料を、そのまま海外に送るのではなく、自社で一つひとつ丁寧に選別しています。今回、その工程を担う神奈川県秦野工場を視察しました。

回収された衣料はどうなる
回収された衣料は、国内で販売されるもの、海外に輸出されるもの、ウエス(工業用の布)になるもの、そして反毛原料になるものなどに分けられます。反毛は、建築資材や自動車の内装などに生まれ変わります。
もしこうした選別が行われなければどうなるでしょうか。輸出先の多くは温暖な地域のため、冬物の衣料が混ざっているとそのまま廃棄されてしまうこともあります。丁寧に分けることで、回収された衣料をできるだけ無駄なく活かし、焼却される量を減らすことにつながっているのです。

衣料から持続可能を考える
私自身もこれまで「回収に出すところまで」で意識が止まり、その先の行方まではあまり考えていませんでした。しかし、実際にはその“先”の工程こそがとても重要です。衣料回収を行う事業者は多くありますが、ここまで丁寧に選別を行っているところは多くありません。
また、日本では1人あたり年間約10kgの衣料を購入し、ほぼ同じ量を手放していると言われています。このままでは、持続可能な社会とは言えません。

目黒区の取り組みは
目黒区では、毎年入札によって回収事業者を決めています。だからこそ、こうした丁寧な選別がきちんと行われ、有効活用されるよう、その点を入札の条件に入れていくことが大切だと考えます。大量に買って、手放す――そんな当たり前になっているライフスタイルについても、区としてわかりやすく発信しながら、少しずつでも意識や行動が変わっていくよう取り組むことが必要ではないでしょうか。